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写真の品質はどれも同じ?

 フィルムにもフジ・コダック・コニカ等いろいろなメーカーがあるように、プリント(印画紙)やそれに使用する薬品にもいろいろなメーカーがあります。

 印画紙がどこのメーカーかを知るには、その裏を見るとわかります。

普通はそこにメーカー名が印字されています。裏に何も書かれていない無地のものはいわゆる、"ノーブランド"といわれているものです。印字されているものでもメーカー名が漢字等で書かれた逆輸入の印画紙もあり、国内向けのペーパーとは区別しにくいことがあります。

 印画紙なんて色が出ていれば結局どれも同じ、と思われるかもしれません。実はそれは大きな間違いです。

 確かに仕上がった時点では多少の色の違いはあるにせよどれも同じに見えます。

 しかしそれが半年、1年、3年と経過していくと徐々にもしくはハッキリと差が現れます。※最近の写真でも、4ヶ月で変色した写真もありました。(2004.5.08確認)

 これにはいろいろな理由があります。

 もともと変色に弱い(現像液や印画紙の性能が良くない)。現像液や機械の管理が悪い。印画紙がそもそも変色している、などその他にもいろいろあります。価格を安くするためにはそれなりに訳があるのです。だからといって、価格の高いことが善であるとは絶対に言いません。安くて良いもの、それが一番です。

 ここに2枚の写真を掲示しました。

 写真の色はほぼ忠実に再現しております。この2枚は1ヶ月も空けずに撮影し、すぐにプリントされたものです。その後2枚は同じ多面の額に入れて飾っていました。その当時に見せてもらった時には違いは全くありませんでした。

 そしてこれが4年経過した状態です。

 左の写真は少し黄色みが強く感じますが、当時とそんなに変化していません。右の写真は色がかなり薄くなり、赤みが強くなってしまっています。

 何がこれだけの違いになったのか調べてみると、変色が早く進んでいる右の方はもう1枚とは違うメーカーのプリントでした。飾っている環境は全く同じでしたから、これは印画紙や薬品の性能の違いによるものだということが判りました。実際にここまで年数が経たないと判らないということに怖さを感じました(左が私どもでプリントした写真です)。

※画像説明で右と左を間違えていました。現在は修正されています。(2004.10.10 4:00PM更新)

 これは飾っていたからこれだけの変化をしました。アルバムに収納しているならもっと変化が少なかったかもしれません。ご家庭によって環境はまちまちですから全てこうなるとは限りません。逆にこれよりももっと早く変色してしまったという情報もいただいています。

 使用用途に応じて、プリントを選んでください。その場限りで見られればいい写真なのか。4、10年後、それ以降もきれいな写真で残すのか。

 より長く、よりきれいに写真が残ることは私たちの希望です。そして、みなさんにとっても大切なことだと思います。

※現在、私たちは国産純正印画紙と薬品を使用しています。

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