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ポジ(リバーサル)の色が決まる要因とは(現像・プリント)

 ポジの色が決まるには、だいたいこのような要因があります(これらはネガにも通じるところもあります)。

1.メーカーの各銘柄(フジのプロビアなど)
2.現像の処理液の種類
3.処理する曜日や時期
4.印画紙の発色
5.プリント処理
6.価格

1.かつてよく雑誌でも取り上げられていたように、「このメーカーのこのフィルムは青空が云々だ」などの銘柄特有の発色があります。

風景向き・人物向き等があり、それぞれ青の発色、赤の発色が派手であったり落ち着いていたりと様々です。これはネガよりも顕著に現れます。

雑誌でいろいろ書かれていますが私の場合、文章のみ参考にします。写真は印刷の関係でどのようにも見えてしまい、時には文章通りに見えないものもあるからです。

 

2.その発色を決定づけるのは処理液です。

フジのフィルムをフジで現像することを純正処理と言います。また組み合わせを変えて、コダックのフィルムをフジの処理液で現像したり、その逆もできます。現像の処理液が対応しているからです。

同じ条件の撮影というのはほとんどあり得ないため判りづらいのですが、 やはり処理液の種類が違えば発色も変わります。青空など基準にしやすいものでは一目瞭然です。確かに違うのですが、どの組み合わせでも普通にきれいに見えるので面白いです。

色は正確な再現性も必要かもしれませんが、人の好みもありますから現像の組み合わせでの優劣は無いと思います。

要は処理液によっても色が変わることを知っておいていただきたいのです。
安定させるためにも現像に出される方はどの方法にするか決めておくことをおすすめします。

 

3.良い状態の現像液で処理してもらうには、「火曜日に出す」はお約束です。

週明けは処理液もまだ安定しておらず、土日に集まった大量のフィルム処理をするため処理液の状態があまり良くないと聞いています(このお話は集中ラボに関してでプロラボは不明です)。

見る楽しみを少しだけ我慢して、大量処理の無い火曜日・水曜日に出すと処理液の状態も安定しているのでよいそうです。

もちろん連休明けや年末年始などもこれに含まれます。

 

4.発色は印画紙メーカーや印画紙の種類によっても変わります。

コダックとフジでは簡単にいうと赤系の表現力に違いがあります。フジではクリスタルペーパーというものがあり、透明感や奥行き感等が変わります。同じ原版でも印画紙の種類で伝わるものが変わります。

この違いを出すにはただスキャニングしただけでは出すことはできません。いつかフジ調、コダック調なんていうものを作りたいと思っています。

 

5.仕上げはプリントです。

「前回の焼きは良かったけど今回は良くない」

別の項目で書きますが、原版通りは以外と難しいのです。

それでも納得できるレベルの仕上がりであれば良いのですが、「あまりに違いすぎる」「全体的に青い」または「赤い」ということも時々あります。

そういった場合は受付店にご相談ください。焼き直し(再プリント)をしてもらえるかもしれません。

あまりにひどいのであれば、本来ならば無料で焼き直さなければいけないと私は思います。

フロンティア(またはノーリツの機械)を使い自家処理をしているのであれば尚のこと、ご相談されることをおすすめします。

 

6.安いのには訳がある。

安くするためには。

安い印画紙を使う。色見本・色指定は受け付けない。焼き直さない。色々なサイズはプリントしない。

これでできます。

※安い印画紙とはノーブランド・海外からの輸入品・期限切迫品または期限切れのもののことです。実は印画紙にも品質保証期限があります。期限が過ぎてもプリントはできますが、メーカーの考えている品質(発色等)は保証していません。

 

ある程度の価格であれば、きちんと焼いてくれると思います。

とりあえず今のところ私の知る範囲では、どこかのお肉屋さんの偽装のようなことは聞いたことがありません。

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