疑似体験とはいきませんが、お試しとしてオリジナルの画像とワザと色をいじった画像を掲載しました。

　これは実際にプリントする機械(フロンティア370)から直接データー出力したものです。色の変更もフロンティア上でしています。

　複数枚の画像から色の違いを判断するのは割とできるのですが、それでも何色のせいで違いがあるのかを見極めるのは難しいものです。実務では1枚の写真から、色の被りや足らない色を想像して手直しします。

　ここでの掲載意図は、写真上にのったシアンと青の色の差やマゼンタと赤の判りにくさを体験していただきたいのです。

　オリジナルと比較してみると、青被りしていると思ったものは実はシアン被りだったり、赤だと思ったものはマゼンタ被りだったりと画像を見ているだけでは判断しにくいのがお判りいただけるでしょうか。画像によっては緑被りが青被りに見えるものもあります。これらは写っているものや季節や時間によっても変わってしまいます。

　私たちはある決められた基準と自分たちの経験もふまえて、これが良いであろうというプリントを作り出していますが、それは私たちの眼であって皆さんの眼ではありません。

　好みが一致しているか、皆さんの想像よりも良く仕上がっている時には問題ありませんが、そうでなかった時、

必要なのは専門用語ではなく、自分の眼で感じたことや出来上がりのイメージをきちんと持ち、どう伝えるかです。

　お判りいただけたでしょうか。

色に対する注文の付け方　その1(色の比較)