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 先に黒白調の巻を読んでいただければおわかりと思いますが、セピアも黒白調も同じモノトーンの範疇にあります。それは印画紙がカラー用を使用しているからです。

黒白プリントに見えるものはそういう色調整をしたカラープリントということです。ですからセピアもできるわけです。

フロンティアでは2種類のセピア調と1種類カスタム設定できるようになっています。

作例です。サイズは変えていますが色はフロンティアから直接取り出した生のデーターです。

【写真1】
オリジナルです。
色に冴えがないのは少し古くてやや変色気味だからです。かなり前に自分で撮影したものです。
青空の白いタテ線は飛行機雲です。

このフィルムは35mmフィルムのポジ(リバーサルまたはスライド用)フィルムを使用しています。
もうお気づきかもしれませんが(黒白の巻)で使用しているのと同じコマです。

【写真2】
フジ推奨のセピアカラーです。
フロンティアを導入しているお店でセピアプリントを頼むとほとんどこの色で上がってくると思います。
中には【写真3】という所もあるかもしれません。

私個人としてはセピアというとこういう感じを想像します。

【写真3】
(フジがそう思っている)コニカミノルタで出されているセピアカラーです。

茶色というよりは青が強く感じられるセピアです。多くのお店は【写真2】を標準としていると思われますが、中にはこの【写真3】のセピアカラーを標準にしているかもしれません。

どちらのセピアカラーももともとフロンティアに設定されている色なので、お好みで選べると思います。

【写真4】
フロンティアの空いている設定で錆びたような色を作ってみました(別の呼び方の方が良いかもしれません)。

いろいろな色味に設定でき、フィルターワークのような使い方もできます。青のモノトーンや黄色のモノトーンなどを作ることができます。

この【写真4】のようなカラーのメリットは、色のない黒白フィルムでも色での表現ができるということです。本来でしたら、セピアは薬品につけてつくり出すものでした。薬品とは違い、黒白フィルムではできない色の調色も可能になります。
写真の表現の幅を広げてくれる有効な手段だと思います。

今回は35mmフィルムを使用していますが、APSやブローニーでも同様のことが可能です。

こういう時にお薦め!
 黒白の時と同様ですが、結婚式のお写真でバージンロードを歩いているところや指輪の交換、花越しに見える新郎新婦など、ここぞ!という1枚にモノトーンを使用するとアルバム作りの時に写真が引き立ちます。
ちょっと暗めかな、ちょっと明るすぎるかな?という時も、モノトーンにすると案外よく見えたりして助かることもあります。

ご注意ください
 厳密にはカラーフィルムからつくり出すモノトーンと黒白フィルムからつくり出すモノトーンとでは表現が異なります。
カラーの場合は被写体によってはモノトーンにするとコントラストが弱く、締まりがないことがあります。黒白フィルムならば白くなるところも、カラーでは色がついていて、グレーになるところが多くなるためです。そういったものは黒白フィルムの方がよりきれいなモノトーンの写真になります。

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